まだまだ世間ではプロテイン=筋肉をつけるためのもの、というイメージが強く、ダイエット時にプロテインが必要だと知っている方は少ないでしょう。ここ数年でフィットネスに関する正しい知識が広まりつつあるのを感じてはいますが、まだまだTV番組や通販番組では「〇〇という食材を食べると痩せる」「○○というサプリメントを飲むと痩せる」といった的外れな情報であふれています。フィットネス・健康産業の人間として、この記事を読んだ方が正しいダイエット法に目を向けてくださるのを願っています。
ダイエットで必要なたった一つのこと
痩せるために必要なことは「摂取カロリーよりも消費カロリーを大きくする」、ただこれだけです。食事制限や運動はこのための手段にすぎないため、極端なことを言えば一切運動をしなくても食事制限だけで痩せられるのです。
間違った食事制限は危険
だからといってむやみに食べる量を減らすダイエットは非常に危険です。途中で挫折するならまだ良いほうで、女性の場合は生理不順や骨粗しょう症のリスクが高くなってしまいます。摂食障害を発症するリスクもあり、症状によってはダイエットをやめた後何年も治療を必要とするケースもあります。
ではどのような食事をとれば健康に痩せることができるのでしょうか?
健康に痩せるためにはたんぱく質と野菜が大事
まずたんぱく質と野菜の量に着目することです。たんぱく質は筋肉や内臓、骨といった臓器をつくる栄養素でありながら不足しがちな栄養素です。お腹もちも良いので体重1㎏あたり2g程度のたんぱく質を摂ることで空腹感を抑えつつ必要な栄養を確保できます。合わせてブロッコリーやほうれん草などの緑黄色野菜やキャベツ、白菜などの葉物野菜をたっぷり摂ることでビタミン・ミネラルを補いたんぱく質との相乗効果で空腹感を抑えることができます。
もちろん炭水化物や脂質も必要ですが、この2つは食事から簡単に摂れてしまうので、ダイエット中はむしろ摂りすぎに注意する必要があります。そもそも炭水化物と脂質を必要以上に摂っていたからダイエットが必要な体になってしまったわけです。
たんぱく質を補うのにプロテインが必要なわけ
しかしたんぱく質を食事だけで摂るのは簡単ではありません。例えば体重60㎏の女性に必要なたんぱく質は120gですが、これはステーキ4-5枚分に相当します。
これだけの量を1日で食べきるだけでも大変ですし、肉や魚は脂質も多く含む種類がたくさんあり、正しいものを選ばないとかえって太ってしまう結果になりかねません。
プロテインであれば、1回分(30g)でステーキ1枚に相当する約20gのたんぱく質を摂ることができ、炭水化物や脂質はほとんど含んでいません。水で割って飲むだけなので時間の節約にもなるというメリットがあります。
プロテインを飲むおすすめのタイミング
ダイエット時にプロテインを活用する場合、朝・昼・晩いずれか1食をプロテインに置き換え、甘いものが欲しくなった際におやつ代わりに飲むのがおすすめです。最近のプロテインは味もジュースやお菓子のようにおいしいものがたくさんあるため、減量中でも甘いものへの欲求を抑えながら必要なたんぱく質を確保することができます。
1日の食事例(体重60㎏女性の場合)
朝食:プロテイン30g、無脂肪ヨーグルト、サラダ
間食:プロテイン30g
昼食:サラダチキン1枚、サラダ、おにぎり1個
間食:プロテイン30g
夕食:牛赤身(ヒレ、モモ)ステーキ200g、温野菜